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by firtreeSeikotsu

私の視点 ~ 外側上顆炎(テニス肘) ~

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こんにちは。




最強寒波が日本に襲来していますね。みなさんはお風邪などひかれていませんか?




本日は、ほんとうによく来院される障害の一つ、上腕骨外側上顆炎です。




これは「肘が痛い」とか、「肘の外側が痛い」のような訴えをされて来院されます。


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特定の運動や衝撃がなければ、骨折や軟骨損傷の心配がないので、簡単な整形外科テストを行えば「外側上顆炎」と分かります。





これは(バックハンド)テニス肘とも呼ばれています。テニスをされる方は「エルボーになった」という風にもおっしゃいます。




ここから一般的な説明を書きます。





これは前腕伸筋群(橈側手根伸筋、指伸筋など)の筋群が、その起始(付着部)を引っ張る。※前腕伸筋群とはだいたいですが、前腕にある親指側の筋肉です。




腱として骨にくっついている部分がひっぱられて機械的損傷により腱炎(腱の炎症)が生じて、痛みになる。




これが一般的な説明です。




ところが、実際の臨床に出ていると、テニスをしている人ではなく、普通の生活をしている人がこの障害になっているのです。




主婦やデスクワークの方たちです。もちろん肉体労働者でも罹患します。




次に、一般的な治療法です。

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前腕伸筋群が硬くなっていることがありますので、それを伸ばします。マッサージでも、ストレッチでも。




接骨院などでは電気を前腕伸筋群に当てます。少し気の利いたところでは、炎症部にコールドソニックを施したりします。




整形の先生は物療を邪魔くさがる方が多いので、抗炎症剤を注射したりします。




あとは、肘近くの前腕部にベルトを巻いたりします。




これが一般的な治療法です。





さて、これじゃぁ、なかなか治らないので、困るんです。


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教科書にはそう書いてあるんですが、それで治れば苦労はありませんよ、臨床家としては。しかも、そんな教科書的な治療で治れば、知識も経験もいらんでしょう。



その場で握りこぶしを作って、それを反らしたりしても痛みが出ないようにすることくらいは、注射や湿布などしなくてもできます。簡単です。



でも、また痛みはぶり返します。根本的な原因を治療していないからです。




その場の痛みでも、軽減するかしないかどちらがの方がいいかと言われれば、そりゃ軽減するほうがいいでしょうが、また後になって痛みが戻るなら一時的な痛みを取ることは、それほど重要ではないでしよう。




ということで、私の臨床ではどう見るのか、をお伝えします。




テニスでバックハンドをガンガン使って傷めたのであれば、先ほどのありふれた治療法も分からんでもないです。




それは、一般的な説明が損傷の機序に合っているからです。




ところが、テニス肘なのにテニスをしないで痛くなった人はまた別です。




一般的な説明の「前腕伸筋群の起始腱による機械的ストレス」が目に見えた状態でかかってないんです。


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「テニスしました?」と質問しても「していない」。




それでは「何かしましたか?」と質問しても「特に」と返ってくる。




「特に何も変わったことはしていません」と言われてしまう。重いものも持ってはいないようなのです。




そうなんです。臨床に出れば、こんなこと当たり前です。学校のお勉強とは違います。




ご本人に身に覚えがないのであれば、こちらで原因を探すしかありません。(ここからが時間がかかる。だから、病院では痛いところの炎症しか抑えられないんです。保険診療の落とし穴です)




この原因がはっきりしない「テニス肘」は治りが悪いのには理由があります。




原因を治さないで、結果ばかりに処置しているからです。




たとえば、指先を輪ゴムで縛ってください。すぐに赤くなってきますね。


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この指先の痛みに対して、湿布を貼ったり、軟膏を塗ったり、注射しても治りません。




ただ、ゴムを外せばいいのです。




誰でも分かりそうなものですが、驚くなかれ医療では「輪ゴムを外さないで、ひたすら薬を指先に塗る」ことをしているのです。




ですので、この外側上顆炎も真の原因を探りださなければいけません。




私の治療指針として参考にしているものの中に Janda Approach というものがあります。日本語の本も出版されているので、参照してみてください。


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この中に、「マッスルインバランス」という言葉が出てきています。




筋肉の不均衡です。

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Reciprocal locomotion and coactivation patterns(p41 figure 3-13)
(Assessment and Treatment of Muscle Imbalance: The Janda Approach; Phil Page, Clare C.Frank, Robert Lardner)
良い本です。マストバイ。2013年に翻訳も出版されています。



上の絵を見てください。筋肉は単体で動いているのではなく、連動して動いているのです。絵の身体に書いてあるラインにつながりがあるのです。




極端な話、脚の筋肉がおかしくても、上肢に影響するのはよく分かります。




外側上顆炎で言えば、たとえば、前腕伸筋群の反対は「前腕屈筋群」です。この屈筋群との釣り合いが取れていなければ、いくら外側上顆に注射を打ったところで、効果はしれています。




さらに、前腕だけではなく、末端に行けば手がありますし、中枢に行けば上腕、肩関節、脊柱があります。




これらの部位にマッスルインバランスが生じると、無意識で「前腕伸筋群」に力が入りっぱなしになります。




すると徐々に外側上顆が痛みというサインを発するようになるのです。




そう考えると、テニスをしていない普通の生活をしている主婦や、運動しないデスクワークの方が「テニス肘」になるのも理解できます。




テニスが本当の原因なら、テニスを休めばマシにはなります(復帰したらまた痛くなります)。




しかし、日常生活で特に悪いことはしていないのに痛くなってきた場合(マッスルインバランスによる)、日常生活をやめる訳にはいきません。




ちゃんとした治療とは、筋肉の不釣り合いを見つけ出すことです。




こういった適切な施術を行うことで、本当の意味で「治る」という状態に向かうのです。




現代の医療は「結果」に対してその場しのぎを行っている、特に整形分野ではそれがほとんどですので、病院ジプシー、整骨院ジプシー、治療院ジプシーがたくさんいらっしゃるのです。




医療費も無駄にかかってしまうので、できるだけ本質を捉える治療ができる医療機関が増えることを願ってやみません。



次はテニス肘の効果的な運動療法をご紹介します。


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by firtreeSeikotsu | 2018-01-27 14:06 | 私の視点 どう考えどう治療するか | Comments(0)