やってはいけない3つのこと ~オスグッド・成長痛~
2018年 06月 19日
昨日、大阪府高槻市を震源地とした地震が発生しました。
被害に遭われた方々には心からおみまい申し上げます。そして今もなお復旧のためにご活動されている方々に感謝いたします。
さて、だんだん暖かくなってきて、スポーツが盛んになってきました。
当院にもケガの新患さんが増えてきて、予約がなかなか取れない状況でご迷惑をおかけしています。ちゃんとした施術を心がけていますので、施術者の人数が限定されて、そのような状況になっております。何卒、ご了承ください。
今、運動量が増えてくると、膝の痛みを訴える子供が増えてきます。
その中で特に悪化して来院される子、長期化して来院される子、痛みは取れたがおかしくなってしまった子、、、が多くなるので、ここで少し当院で「やってはいけない」というものをお伝えします。
膝のすぐ下が痛くなる「オスグッド」を患った場合、必ず言われるアドバイスがあります。
1 太ももをストレッチする
オスグッドは太ももの前がカチカチになって、その筋肉が膝のお皿の下に付着しているので、そこがひっぱられて痛くなる、と説明されます。
ですので、太ももの前を伸ばせばひっぱらなくなるだろうという安易な考えに基づいたアドバイスです。だいたい、ストレッチの動作自体、膝のお皿をひっぱります。
本当にオスグッドに罹っているなら、痛くてストレッチなどできません。
ですので、正しくは
○「太ももをストレッチしてはいけない」
2 ベルトをつけなければいけない
ベルトをつけると痛みがマシになることがあります。
膝のお皿の下のところに、ひっぱっている腱を横切るようにベルトを巻くのです。
ベルトで押さえつけるので、ひっぱりが少しましになるので、痛みがマシになって、治ったような錯覚に陥ります。
みなさんは、たとえば指を切って、血が流れているときに、その手前を圧迫して止血しませんか? それで治ったと思いますか?
痛みをごまかして、スポーツに参加してさらに悪化させてしまいます。
そして、ひざを縛ることで、膝の後ろ側の腱に悪影響を及ぼします。
正しくは、
○「ベルト、装具、サポーターはつけてはいけない」
3 湿布を貼って、痛み止めを飲めばいい
まず最初に言っておきたいことですが、痛み止めは「自己治癒能力」が障害速度を上回って、ほっておいても治る時、その治るまでの時間、痛みを感じないでおきたい時に使うもので、決して「治す」ものではありません。
ですので、外傷ならともかく、スポーツ障害であるオスグッドに痛み止めは愚の骨頂であると言えます。
さらに、湿布も「冷やす目的」と「鎮痛薬の湿布」があります。
「冷やす目的」ならまだ分かりますが、鎮痛薬の湿布というものは、先ほどの愚の骨頂と同じです。
痛みを抑えるというのは、体からの警告である「アラーム」のスイッチを切っているようなものです。
結果は?
痛みがマシになって動くので、鎮痛薬が切れたら、、、。悪化です。
ですので、正しくは
○「湿布、痛み止めはいらない」
このように、巷の治療法やアドバイス、処置には大きな間違いがあふれています。
もし、巷に溢れている方法が正しければ、その障害はなくなるはずです。なくならないまでも、問題とはならず、すぐに治ってしまい、当院なんかに来ないはずです。
未だに間違った処置があちこちで行われている「オスグッド」。
今もまたどこかで間違った処置がされていると思うと助けてあげたい気持ちでいっぱいになります。
by firtreeSeikotsu
| 2018-06-19 18:35
| 施術に関する考え方